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沈まぬ太陽 書評

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こんにちは、ドンドビです。

昨日読み終えた『沈まぬ太陽』という小説がかなり面白かったので

私なりの感想を交えながらこの小説についてご紹介していくよん。

それにしても長かった…笑

  • 著者
  • 作品あらすじ
  • 感想
  • まとめ

の順で解説していきます。

著者:山崎豊子

生年月日:1924年1月2日

逝去:2013年9月29日

出身地:大阪府大阪市

受賞歴

  • 1958年 – 『花のれん』にて第39回直木三十五賞
  • 1959年 – 『ぼんち』にて大阪府芸術賞
  • 1963年 – 『花紋』にて第2回婦人公論読者賞
  • 1968年 – 『花宴』にて第6回婦人公論読者賞 (後に、盗作問題で賞を返上)
  • 1990年 – 『大地の子』にて第52回文藝春秋読者賞
  • 1991年 – 第39回菊池寛賞
  • 2009年 – 『運命の人』にて第63回毎日出版文化賞特別賞

作風

執筆を開始した当初は大阪の風俗に密着した作品が多かったが

後にテーマを戦争の非人間性など社会問題一般へと広げていった。

代表作として『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』等が挙げられる。

数々の受賞歴がある一方で参考とした資料をほとんど脚色せずに執筆したために

盗作との指摘を資料の提供者からなんども受けている。

作品あらすじ

主人公は国民航空という半民半官航空会社に勤める恩地元、社員の賃金や地位の向上を目指して労働組合の活動に尽力するも左遷にあい海外の僻地を長年に渡って盥廻しされてしまう。

一方、恩地と同様に組合活動に尽力した親友の行天四郎は順調に出世街道を歩んでいた。

そんななか突如として起きてしまった航空機墜落事故、事故調査を進めていく中で明るみになっていく杜撰な安全管理と経営体質、それらを解決するべく

国民航空会長として起用されたのが関西紡績会長の国見正之だった。

国見のもとで社内の抜本的な改革を進める恩地と、自らの出世と利権のために

奔走する行天四郎。

腐れっきた国民航空という社内の中でお互いがお互いの信念を貫かんとする様を描いた社会派小説となっております。

感想

大企業が抱えている闇の部分に対して切り込んで行こうとする正義感旺盛な社員とそうはさせまいとする昔からの利権に巣食う社員とのやりとりを上手く

描いていて面白かったですね。

もう一つは長年に渡って海外の僻地で不遇の時代を過ごし、耐え難い孤独と

向き合う主人公の心の描写がそれを支える家族も含めて細かく書かれていて

感じるものがありましたね。

まとめ

この作品はあくまでノンフィクションとされていますが御巣鷹山の

日航機墜落事故をもとに描かれており、事故で大事な人を亡くした遺族の方の

思いがひしひしと伝わってきました。

当時の事故を題材に著者の綿密な取材をもとに書かれた臨場感ある作品を

楽しみながら、航空機史に残る最悪の事故を風化させないためにも

ぜひ一度読んでみてください!

以上です。

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